鳥海山の3日目は吹浦口の大平駐車場(鳥海ブルーライン)に移動し、Sさん特にお勧めの笙ヶ岳本峰東斜面を目指した。スタートから多くのスキーヤーが先行する級斜面を登り切ると後は緩斜面が続き、日本海をバックにして雄大な緩斜面を進んで行くとやがて笙ヶ岳のV峰にたどり着く。
広大な鳥海山のどかな雰囲気の笙ヶ岳なのだが、東斜面は急な斜度で切れ落ちた標高差300m程のフラットな斜面で、鳥海山らしからぬ刺激的なコースでなかなか興味深い。すでに斜面には谷底まで何本かのトレースがあるが、ノントラックのフラット斜面が残っているので幸せな気分になる。
下降コースは本峰直下の雪庇からだが出だしは雪庇が張り出し、50m程降りた辺りからトップのSさんが先陣を切って降りてゆく。降りて蜜と気温の上昇で適度なザラメとなり板も良く走り、この3日間では最高のコンデイションで気分は最高。日頃の運動不足で足はパンパンンになってしまいながら谷底まで下降すると、後続のパーティは山頂の雪庇からジャンプして飛び込んで一気に降りてきた。
最後ははV峰を目指して急斜面にジグを切りながら登り返し、山頂で最後のビールで祝杯を挙げて後はゆっくり流して大平の駐車場に帰着した。